近年ではデザインやカラーの豊富さ、モルタル壁と比べて低コストかつ短工期などのメリットからサイディングの建物が主流になっています。
非常に優れた外壁材ですが、長期的に維持するためには適切なメンテナンスが必要です。
今回は、各工程の役割などを分かりやすくご説明いたします😊
◆ 下塗り塗装
1. 塗料の密着性を高める
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サイディングの表面は防水処理や古い塗膜で覆われていることが多く、そのまま上塗りしても密着不良になる恐れがあります。
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下塗り材(プライマーやシーラー)を使用することで、塗膜の密着力を向上させます。
2. 吸い込みムラの防止
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特に経年劣化したサイディングは塗料の吸い込みが激しく、色ムラや艶ムラの原因に。
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下塗りを行うことで吸い込みを均一に抑え、美しい仕上がりに繋がります。
3. 外壁の補強・劣化防止
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下塗り材には、外壁の微細なひび割れや脆弱部分を補強する機能もあります。
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紫外線・雨水の影響から守るための下地強化の役割も兼ねます。
◆ 中塗り塗装
1. 塗膜に厚みを持たせる
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上塗りだけでは耐久性が不十分なため、中塗りでしっかりと塗膜の基礎を形成します。
2. 色ムラや艶ムラを防止
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中塗りによって、発色や艶のムラを減少させ、上塗りの仕上がりを均一にします。
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特に濃色や艶あり塗料の場合、中塗りが仕上がりの印象に大きく影響します。
3. 下塗りを隠す役割
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下塗り材は一般的に白や透明で、見た目が粗いことが多いです。
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中塗りを行うことで、仕上げの色に近づける土台を作ります。
◆ 上塗り塗装
1. 美しい外観の実現
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上塗りは最終的に「目に見える部分」になるため、色・艶・質感の決め手になります。
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均一で美しい仕上がりによって、建物の印象が大きく向上します。
2. 紫外線・雨風・汚れからの保護
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上塗り材には、耐候性・撥水性・防汚性・耐久性などの機能が付与されています。
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外的要因からサイディングを守り、建物全体の寿命を延ばす役割を果たします。
3. 塗膜の最終強化
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中塗りと合わせて塗膜厚を確保することで、強靭で長持ちする保護膜を形成します。
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耐久年数(10年〜20年以上)は、この上塗りの性能に大きく左右されます。
如何だったでしょうか。
各工程にはそれぞれ重要な意味があり、一工程でも省くと耐久性に大きく影響します。
見積を取っていただく際には、作業工程や使用塗料などがしっかりと記載されているか確認するようお願いいたします。
今回はアドバイザーの小林がご紹介いたしました。
また次回お会いいたしましょう。